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変な女性に絡まれた話。【関東既婚者女性編】

どうも。私です。

満員電車に揺られ、よれよれになるまで仕事をして、やっとの思いで家に着いたと思ったら嫁に怒鳴られ意気消沈の私です。

そんな私が「癒しが欲しい―――」と思うのも無理のない事ですよね?

そうなんです。別に浮気がしたいとかではありません。

〝癒しが欲しい〟だけなんです。

共感してくれる方は多いのではないでしょうか?

じゃあどうやって癒しを求めるのか―
嫁がいるので目立った行動はできない。
あまり深入りするようだったり恋愛に発展する事はできない。

制限が多いよ(´・ω・`)

そんな悶々とした気持ちを抱えながら帰宅の電車に乗り込みました。

何かいい案はないか…
癒しが欲しいだけなんだ…

と、人の疎らな車内で一人考え込んでいたら目の前に30代半ばくらいの女性がつり革に捕まりました。

この車両にはサラリーマンのおっさんが5人、OLさんが2人、小学校低学年位の女の子が1人、そしてこの目の前の女性と私。

はっきり言ってガラガラです。好きな所に座れます。
なのにこの女性は私の前に立ち、私を見てくる。

え?私何かした?鼻毛?鼻毛かな?これねー敢えて抜かないで出してるだけだから気にしないでってバカ!生えてないよ!
チャックかな?チャック空いちゃってる?これねーすごいよマサルさんが所属してるセクシーコマンドー部の技だから気にしないでってバカ!空いてないよ!

と、一人死ぬほど面白くないノリ突っ込みをする程に困っていました。

「お兄さんカッコいいね。隣座っていい?」
と、つり革の女性は話しかけてきました。

はっきりと言いますが、私はチキンボーイです。
女性と交流を求めていましたが、この形は望んでいませんでした。

隣に座ってきたその方は何を話すでもなく私の隣に座り続けます。
気まずさが凄かったので席を移動しようとしたら彼女が、
「彼女はいるの?」
と、ため口で質問してきました。

いきなり赤の他人に彼女の有無を聞かれた事ありますか?意味が分からない…これは嫁が仕掛けたドッキリなのか?と疑ってしまうレベルです。

なので正直に嫁がいますと返答しました。

すると彼女はなぜか分かりませんが、昔モーニング娘。の派生ユニットで生まれた三人娘のチュッ!夏パ~ティを歌いだしました。
「チュッチュッチュチュチュサマーパーティー♪チュッチュッ期待しちゃうわー♪」と。

若干横揺れしながら。

現状が理解できず、頭がパニックになり宇宙の誕生について考えようかと思いました。
(2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47)
頭の中で素数を数え、冷静になろうと努めました。

その間もチュッチュッチュチュチュと歌い続ける女性。

車内の視線が痛い…視線が刺さるとはこのことかと実感していた矢先に、同じ車両に乗り合わせてる小学校低学年位の少女がこちらに近づいてきます。

大人はこの状況を見て見ぬふりをする精神を持ち合わせているでしょう。
ですが、小学生女児はどうでしょうか?興味がそそられてもおかしくないですし、素直に思った事を口にしてしまうかも知れません。

もし、この状況で「おばさん!うるさい!」なんて言ってしまって、私の隣で歌を歌ってる女性がキレてしまう可能性が考えられます。

これはイカン!とりあえずこの女性を止めないと!

と、思ってはいたのですが、私は上機嫌で横揺れしながら歌ってる女性を止める術を知りません。
知りませんっていうか初体験です。どうするのが正解なんですか?

そこに女児が女性の目の前に立ち、苛立ちを出した表情を浮かべました。

あっ…もうダメだっ…
諦めました。後は何事もなく最寄駅についてくれる事を神に祈るだけしかない。いや、祈るタイミングが遅かったかも知れない。

神よ―――

「お母さんやめて!」

え?お母さんやめて?え?

ビックリして女児の方をみました。眉間にシワを寄せて、女性に向かって怒りの表情を浮かべています。

マジで?本当にお母さん?マジで?
もう全然状況がつかめないんだけど…

周りを見渡すと私と同じようにまじで?っていう顔を浮かべてるサラリーマン。
目が合い、お互いまじで?って顔をしました。
本当にまじで?って顔しかできませんでした。

その後、女児に叱られたお母さんと呼ばれた女性は、女児の事は完全に無視して私に向かって「飲みに行かない?」と言ってました。

え?言う?
普通この状況でそのセリフ出る?
どういう事?本当に親子なの?

普通に無理ですって断ろうとしたのですが先に女児が「お母さん!!」とまたお叱りをしてました。

女児に怒られたお母さんは「すみませんが八王子までの行き方を教えてくれませんか?」と私に尋ねてきました。

この変わり様!!さっきまで横揺れでチュッチュッチュチュチュと歌っていたとは到底思えない!
カオスな状況に頭の整理が追いつかず、八王子までの乗り換えを教え、乗換先の駅で女児と手を繋いで下車してました。
(本当に親子だったのかよ…お母さんなにやってんだよ…)

去り際のお母さんの顔は笑顔で、女児の顔は険しかったのを覚えています。

その後の車両内は謎の雰囲気に包まれたまま最寄駅に到着。

私は確かに異性との交流を求めていました。
ですが、こういう形ではありません。

電車内でいきなりチュッ!夏パ~ティを歌われたい訳ではありません。

もっとしっぽりと大人の出会いを嗜みたいです。

そういう出会いを求めるには【既婚者会】【既婚者サークル】とか、そういう場を設けられた会に参加するのがよさそうですね(^_^;)

皆さんも不意な出会いにはご注意を―――